米国では6月1日に多くの経済指標が発表されました。
まずはADP雇用統計。
ADP雇用統計とは米国の給与計算代行サービス大手のオートマティック・データ・プロセッシング(ADP)社のデータを利用して、全米の非農業部門雇用者数の予測をするために開発された統計です。 本家の雇用統計に前に発表されます。 気になる指標は予想17.0万人増に対して27.8万人増と大幅に増加。 底堅い雇用環境が見られまだまだ利下げを考える時期ではないことは元より、利上げを必要とする感じがしますね。
次は5月のPMI。 PMI(Purchasing Manager’s Index:購買担当者景気指数)とは、企業の購買担当者らの景況感を集計した景気指標のひとつです。 景気判断の方法としてPMIの数値が50を上回ると景気拡大、50を下回ると景気後退と判断されます。 今回のPMIの予想は先月と同じ48.5でしたが結果は48.4と微減。 依然として企業の活動は縮小から脱していないようです。
そして5月ISM製造業景況指数。 ISM製造業景況指数(ISM Manufacturing Report On Business)は、全米の製造業の300人以上の購買・供給管理の役員に、生産、新規受注、在庫、価格、雇用などの項目について、前月と比較し、「良い」、「変わらず」、「悪い」から選択してもらい、結果をパーセンテージで表したもの。 こちらもPMI同様、50を上回ると景気拡大、50を下回ると景気後退と判断されます。 予想は47.0でしたが、結果は46.9とこちらも微減。 しかも先月からも微減。
PMIとISMからは企業の活動は依然として後退期であるということ。 しかし雇用は堅調。
FRBも引き締めたほうがいいのか静観したほうがいいのか金融不安から緩めたほうがいいのか。 はっきりした方向感が得られないちぐはぐな指標が続いています。 先の読めない不確実性を投資家たちは嫌います。 これからのFRB理事達の発言に注目したいところです。
ただし、6月3日からブラックアウト期間に入りますので今日・明日までが特に注目ですね。
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