今日は過去の個別株投資で失敗した事象をお話ししようと思います。 この失敗は巷の情報で売り買いするのが如何に危険かという事を身に染みて実感したものです。
投資をする上で「テンバガー」という言葉を聞いたことがある人が殆どだと思われます。 テンバガーは株価が10倍以上のに跳ね上がる魅力的な事象です。 例えば購入時に10$だった株が今では100$を超えるほど値上がりしてる状況です。 考えただけでも心躍りますよね。
投資をしている、特に個別株の魅力はこのキャピタルゲインで大きい利益を得るという自尊心を高めるご祝儀のようなものがあります。 ですが、裏を返せば大きく下落して戻らない、または上昇廃止になるハイリスクな面があるものです。
今回お話しする「アミリス(AMRS)」もバイオ科学企業として巷に注目を集めていたので私もその情報に乗っかり購入したのが始まりでした。 日本でもなじみの化粧品にも使われていましたから。
なぜ購入に至ったのか?
アミリスは2021年の10月に最初に株を購入しました。 アミリスは合成生物学を開発・生産する企業として2003年に創業しました。 生物化合物のパイオニア的存在で一時期はもてはやされた時期もあったのです。 合成生物の将来性に魅力を感じて購入したのを覚えています。 そこから追加購入を続けていきました。 気が付けば結構な株数を購入してましたね。 また、当時会費を払って情報を得ていた先からも推奨されていたこともあり、今後大きく上昇するかもしれない株として期待していたのが事実です。
購入履歴
始めて購入した時期は急上昇を記録した2020年10月から1年、上下を繰り返すBOX相場の中でした。 株価は13.7$。 購入した翌月には決算の赤字が続き急激に下落が進み7.81$で買増し、その後も下落続いていきます。 そりゃ、決算は赤字続きでコロナ禍だったこともあったでしょうが同時のCEOは主力の合成生物の開発もうまくいってない上にコロナワクチンを開発するという方針を打ち出したのですから「お前、何言ってんの?」って市場が反応したのは言うまでもないです。 先ずは主力品で成果だせよ!っていう事ですね。 その後も下落を続けるなかまだ将来性を捨てきれず持ち続けるだけでなく22年5月に1.7$の時に買増しています。
連邦破産法11条の申請
その後低迷は続いていき、ついには「連邦破産法11条」の適用を23年8月に申請するに至ります。 その時点で上場していたナスダックからは撤退しOTC市場に移行しています。 その後24年2月にOTC市場を上場廃止となっています。 アミリス側の発言としては主力の合成生物の開発に専念するために販売部門は売却し開発のみ進めていくという事でした。
これで今までアミリスに投資してきた資産は「0」になったのです。 ポートフォリオ全体に占める%は少ないものだったので大きな痛手にはなっては無いですが将来性を期待していただけに残念でした。
反省点
今回のアミリスに対する投資の反省点はSNSや投資サイトの推奨を鵜呑みにして財務状況も把握せず投資したことです。 続く赤字体質と先の見えない業務改善の企業に将来性だけで投資を続ける事の危険性を今回の件で嫌というほど実感しました。 まさに「成長の罠」に嵌った感じです。
また、下落を続けるにはそれなりの理由があるわけですからその点を精査せず安くなったからと言って買い向かうのは危険でした。
グロース株への投資はほどほどにして堅実に投資したいと考えを新たにした今回の失敗でした。
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