
昨日の日本時間21:30に米雇用統計が発表されました。 今回の雇用統計はFRBの政策金利の先行きに大きな影響がある指数だっただけに市場は反応してますね。
雇用統計の結果は4月非農業部門雇用者数はというと、、、
予想:24.3万人 結果:17.5万人
と予想に反して少なかったです。 正直大手企業がレイオフを行ってるのに雇用が強いわけないですよね? その他、失業率は
予想:3.8% 結果:3.9%
と予想より悪化。 失業率が4%を超えてくると利下げが早まります。
後、平均時給は前月比で0.2%と予想の0.3%より伸びなかったようです。
この結果を受け日本時間の昨日、米株はダウ30種平均価格で1.18%の約450ドル上昇。
S&P500指数は1.26%の63.61ドルの上昇。 ナスダックは顕著に上昇し、1.99%の349.25ドル高で取引を終えています。
このところの利下げ時期の先送り観測と企業決算の弱気ガイダンスで株価は冴えなかっただけに一安心といったところですかね。

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5月1日に発表されたADP雇用統計は予想17.5万人に対して結果は19.2万人と引き続き雇用の力強さが出ていてFRBの利下げ観測後退で株価を下げましたが、同日に発表されたJOLTS求人件数では予想868.6万件に対して結果は848.8万件と少なかったので市場は安定感を取り戻していました。
ADPは同社が関わっている大手民間企業の雇用情勢のみを元に出してる指数であり、政府が発表する雇用統計は政府機関も含めた全体的な統計ですから指数に隔たりが生まれます。
またJOLTS求人件数は雇用統計の雇用される側から見た指数と違って雇用主側から見た指数ですからJOLTSと雇用統計の両方を見る事で雇用の実態がより計りやすくなります。
今回の結果を見てもわかる通り、求人件数は減っていて雇用者数も減ってるのですから雇用環境は悪化してきていると考えられます。 政策金利を決める機関であるFRBは政策金利を決める会合であるFOMC(連邦公開市場委員会)でいつ利下げに舵を切るのか?注目されています。
FRBは景気が悪くなってきたと判断した場合、利下げをしてお金の巡りを良くして景気を底上げしようとします。 その判断基準の大きな一つに雇用統計が含まれています。 後は物価指数であるCPIと消費支出のPCEです。 それらの指数が悪化してきたら景気が悪くなってきていると判断し、利下げを敢行します。 利下げが始まれば株価は上がります。
どうしてか?というと利下げによって企業や個人はお金を借りやすくなり設備投資や研究開発、車や家の購入をしやすくなりますからお金の巡りが良くなり景気が良くなっていくからです。 企業や個人がお金を使いやすくなるわけですから巡り巡って企業収益も上がると予想されるため、株価が上がります。 株価は先行して上がるためこれから先にきっと業績が良くなるだろうと思える将来感があれば価格に反映されていきます。 年初からの日米の株価上昇は当初、FRBは6月にも利下げに踏み切るだろうとの観測から上昇してきたのです。
ですが、ここにきてインフレは高止まり。 その上、3月までの雇用統計は力強いものでしたから利下げ観測が6月から9月以降に遠のき株価の上値が重たくなっていました。
ここへきての昨日の雇用統計の数値を見て雇用環境の悪化が見て取れたので、投資家はちょっぴり安心した所だと思います。 今月のCPIやPCEが悪化すれば株価はさらに上昇するでしょう。
景気の悪化は本来歓迎されるべきことではありません。 景気の悪化は企業業績を悪化させるわけですから本来なら株価下落につながります。 ですが、コロナ禍時の時もそうですが景気が落ち込むと利下げや刺激策として政府がお金をばら撒くので先行きの景気がよくなると考えます。 雇用統計発表前までは年内の利下げが無いかもしれないと考える人も多くいて米国債の利回りも上昇していました。 それがJOLTS求人件数と雇用統計の指数をみて下落に転じています。
また、イスラエルとイランの紛争が一旦落ち着いたので原油価格も落ち着きつつあります。 原油価格が下がればインフレ指数も落ち着く可能性が高くなりますのでFRBの利下げが再び早ま可能性が高くなって株価を押し上げそうです。
ですから、私個人の考えとしては5月からの相場は上昇するんじゃないかと思っています。 「5月に売ってバカンスにでも行き、9月まで戻ってくるな!」というのが相場の格言としてあります。 年間を通して6月から9月はパフォーマンスが良くなく、特に6月~8月はマイナスな事も多いのでそのように云われてるようです。 ですが、今年はどうでしょうか? 地政学上のリスクを除けば米大統領選挙の年は上昇しやすいですし景気の悪化を意識する指数が続けばFRBのパウエル議長の発言が変化し株価を押し上げそうです。
ですから5月は買増すチャンスと捉えています。

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