9月は一年を通して一番パフォーマンスが悪い月で有名です。 今日は9月のアノマリーついて書いていきますね。
アノマリーとは?

ところで、アノマリーってなに?って方のために簡単に説明しますね。
アノマリーとは理論的根拠があるわけではないのですがよく当たる相場での経験則の事を言います。 相場では人間の心理が大きく働くため理論的な事だけでは測れず、今までの経験則から「この時期はこうなる可能性が高い。」といった傾向を指している事が多いですね。 例えば8月は市場から撤退する人が多いのでボラティリティが高い・4月は新年度が始まる時期で資金流入が多くなり上昇しやすい等の傾向をアノマリーと認識しています。
今までの相場での経験則は欠かせない判断材料となります。 必ずしもアノマリー通りになるわけではないのですが、その傾向が高いという事は踏まえたうえで投資戦略を練りたい所です。
人によっては占いのようなものだと言う場合もありますが人間が織りなす規則性みたいなものは相場に限らず存在していますので考慮に入れておいて損は無いと思います。
9月のアノマリーはどうなる?

そこで9月のアノマリーはどういったものでしょうか?
先ず、9月は一年を通して最もパフォーマンスが悪い事で知られています。 上記のS&P月別パフォーマンスを見て頂いてもわかる通りマイナス圏になってるのが2月・8月・9月と3か月ありますが9月が-0.4ともっとも下げ幅が大きいです。 1950年からの72年間の経験則から考えても無視できないデータですね。 どうして9月は下落する可能性が高いのかと言えば、アメリカでは9月は新年度となります。 ビジネスでも学校でも日本では4月ですがアメリカでは9月なんです。
新年度が始まるとIPO(新規株式公開)や公募増資等が一斉に動き始める関係で投資資金が分散される傾向にあります。 IPO(新規株式公開)は未上場企業が新株の発行や売出しを行って証券取引所に上場する事ですが、今年はソフトバンク傘下の英アーム(ARM)が注目を集めて大型IPOとして資金流動が激しくなりそうです。 また、公募増資は企業が投資家に新株を発行して資金を募ります。 IPOや公募増資が増える事で株式の需給が崩れやすくなるため下落する可能性が高まります。
もう一つは新年度となり投資家は心機一転、投資スタイルを変化させる傾向が高くなり投資セクターの強弱が変化しやすい時期でもあります。 投資戦略の変更は今まで持っていた株の売却にもつながりやすくセクターローテーションで売られたセクターは下落しやすくなります。
また、9月の第1月曜日の祝日である9月4日のレイバーデイ以降は大きく相場が動く可能性が高いです。
9月の投資はどうする?

これまでを踏まえて9月はどうするべきか?
先ず、今年から良いパフォーマンスを続けてきたハイテクやコミュニケーションセクターは下げやすいのではないかと考えています。 年初来から7月まで順調に上がってきただけにセクターローテーションが起これば売られやすくなるのではないでしょうか? 生成AIブームもあって良いパフォーマンスでしたが9月からは要注意ですね。 それに伴ってナスダックも弱含む可能性が高いのでこちらも要注意です。 相場の格言に「5月に売って9月まで戻ってくるな」というものがあります。 5月から9月は相対的に下落する可能性が高いのでこういわれてるようですが、あながち否定できないです。
特に今年はアノマリー通りに相場が動いている傾向が強いので個人的にアノマリーに従って投資していこうと思っています。 そこでインデックス等の投資は継続するとしても先月同様、個別株には慎重に判断していきたいと考えています。 個別株ではコカ・コーラ(KO)がサポートライン付近まで下落してきていますので買増すか検討中です。(ここで取り上げる個別銘柄に対する考え方はあくまで私の個人的な考察ですので参考程度に捉えてください。 投資は自己責任で行ってください)
9月のアノマリーを踏まえて積極的な投資は控え、下落があれば底を意識しつつ長期的保有の銘柄には買増していく考えです。
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